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切らずになおす、脳血管内治療
 
伊勢原協同病院 脳神経外科副部長
広田 暢夫
広がる治療の可能性
脳血管内治療とは、カテーテル(直径2ミリ、長さ1メートルの柔らかいチューブ)を使って切らずに脳疾患の治療を行うものです。今までは開頭手術しか選択できなかった治療がこの方法によって、患者さんへのより少ない負担で出来るようになりました。
ご高齢の方や意識状態が悪い患者さんの場合、開頭手術は負担が大きいため今までは諦めていた場合もありましたが、この方法によって治療の可能性がぐっと増しました。
この治療法は、くも膜下出血の原因である脳動脈瘤治療で特に威力を発揮します。今までは開頭クリッピング手術(図1)が主流でしたが、日本でも血管内治療(コイル塞栓術)が徐々に増加し、現在約20%の患者さんがこの治療をお受けになっています(欧米では50〜70%の症例で血管内治療が行われているとのことです)。(図2)
また、頸の部位での頚動脈が狭くなっている場合、高率に脳梗塞を発症するため、今までは直接血管を開き内部の汚れを取る手術を行ってきましたが、近年血管内治療にて狭くなっている部分を広げることが可能となりました。

高い技術が求められます
血管内治療は、脳を触らず、傷も残らず、治療時間や入院期間も短いなど患者さんへの負担が少ないことが特徴です。しかし、非常に細かい手技を要するため、日本血管内治療学会では技術を十分習得したものを専門医と認定する制度を導入し、安全に治療が行われるよう普及に努めています。
当院脳神経外科では、専門医が常駐しており開頭手術はもちろんのこと、この血管内治療にも対応できる体制をとっていますので、患者さんには最新の治療を提供できると自負しています。
この治療法についてのご質問などありましたら、お気軽に外来にてご相談いただければと思います。

『すこやか』2007年4月号に掲載
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