学会長あいさつ
第84回関東農村医学会学術総会開催にあたって
第84回関東農村医学会学術総会
学会長 鎌田 修博(かまた みちひろ)
神奈川県厚生農業協同組合連合会 伊勢原協同病院 病院長
このたび、第84回関東農村医学会学術総会を2026年7月11日(土)に、横浜市開港記念会館とJAグループ神奈川ビルにおきまして開催することとなりました。
ここに謹んで開催のご案内をさせていただきます。
関東農村医学会は、茨城県農村医学会と関連する歴史ある学会です。私は2021年7月の第79回学術総会に続いて2回目の担当となります。
当時はCOVID19のパンデミックが収まらない状況のため、やむなく現地開催からWEB開催に方式を変更して開催いたしました。
今回は2回目の担当になりますが、初めての現地開催となります。
多くの病院が直面している大変厳しい現況を鑑みて学会のテーマを「病院運営における実学」とさせていただきました。実学とは社会の役に立つ学問、経済発達に役立つ実業的な知識・技術が学べる学問です。
COVID19以後全国的に患者の受診様態が変化し、患者減少が続いています。そのため医療収入が減少する中、働き方改革と物価高騰により支出が増加して多くの医療機関で経営的には苦しい状況が続いております。そのような中で少しでも病院の運営、経営に役立つような取り組み=実学を厚生連の中で共有することにより、今後の診療に生かしていくことを目的として、このテーマに致しました。
どんな小さなことでも、明日に繋がる改善が得られる取り組み、試みを発表していただけるようにお願い致します。
シンポジウムは、この困難な状況を乗り越えた先に向かって、将来に向けた人材育成が病院運営においては重要であるとの認識から、人材育成をテーマとした4人のシンポジストによる講演を企画しました。シンポジウムにご参加いただければ、必ずや明日から自院においても取り組めるテイクホームメッセージが得られるはずです。
是非ご参加いただき熱いディスカッションを期待しております。
今回の会場はJAグループ神奈川ビルとその近隣にある横浜市開港記念会館としました。横浜市開港記念会館は横浜港の開港を記念して1917年に竣工し、国の重要文化財に指定されており、横浜三塔の一つ、“ジャックの塔”のある建物です。非常に美しい重要文化財での学会開催が参加意欲を掻き立てることを願って、準備しました。ただ、多少手狭なため、2会場にはなりますがJAグループ神奈川ビルも使用いたします。
特別講演は横浜開港の歴史と震災復興のシンボルとして建てられたホテルニューグランドの歴史をテーマにした講演を横浜市開港資料館副館長の青木祐介氏にお願いしました。関東大震災を乗り越えた歴史を振り返ることで、我々が今直面している困難な状況を乗り越える勇気と智恵をもらえるのではないかと期待しています。
学会終了後には全員懇親会も予定しております。
近くには山下公園や赤レンガ館、元町や中華街などもありますので、どうぞ朝から夜まで1日学会と横浜の街を堪能していただければ誠に幸いです。
多くの皆様のご参加をお願い申し上げます。